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上白石萌音のカバーアルバム「あの歌-1-」が素晴らしい

2025 8/25
音楽
2025年8月19日2025年8月25日

私は、JPOPが好きで、学生時代は米津玄師の「Lemon」を聴きすぎて、スマホの通信容量がなくなってしまうくらいだったのだが、20代後半になってからは時間がもったいないと思い控えるようになった。
でも、この上白石萌音のカバーアルバム「あの歌」という名盤に出会ってしまってからは、またJPOP(特に昭和時代のもの)を聴くようになった。
「あの歌」には「あの歌-1-」と「あの歌-2-」があるのだが、今回は、「あの歌-1-」の魅力について語っていきたい。

目次

カバーすることの意義を感じさせる「年下の男の子」

「あの歌-1-」は「年下の男の子」を1曲目として、幕を開ける。
アイドルグループ「キャンディーズ」の代表曲で昭和の名曲だが、音楽番組などの影響で平成生まれにも馴染み深い1曲ではないだろうか。

キャンディーズの3人が踊りと笑顔を交えて、客席やテレビの向こう側にいる聴衆に向けて歌うのに対し、上白石は、レコーディング室で一人で軽やかに歌い上げる。(上白石は、幼稚園のお遊戯会でこの歌を踊ったことがあるそうだ。)
キャンディーズの「年下の男の子」がメロドラマ的な印象を感じさせる一方で、上白石の「年下の男の子」からは年下の男に恋する自立した女性像を感じる。
名曲を時代に合うように更新させ、蘇らせる。
まさにカバーアルバムの本懐からこのアルバムは始まるのだ。

異性の視点を歌うことの魅力「君は薔薇より美しい」「勝手にしやがれ」

宮本浩次が2020年11月にリリースしたカバーアルバム「ROMANCE」は、宮本が愛している女性の歌(おんな唄)を歌うというコンセプトで作られた彼にとって金字塔的な作品だった。

私はもちろんこのアルバムにも激はまりして、日に繰り返しきいていた。
それまで音楽を聴いていてあまり歌詞に着目してこなかったのだが、「化粧」や「喝采」の歌詞からは、前の時代を生きた女性たちの情緒の豊かさを感じた。

男性が女性とは別の力強さ(肉体的な強さ)で女の歌を歌うとき、女性たちの情緒は別ベクトルに増幅され聴いている人の性別に関係なく伝わる。例えるなら歌舞伎における女形のような魅力を与える(国宝を観たことで気づきました)。

では、女性が男性の歌を歌うときはどうだろうか。
それは、(今回は恋愛の歌に限るが)男性が気づかない女性の感性に気付かせてくれることだ。

「勝手にしやがれ」で男が「バーボンのボトルを抱いて、夜更けの窓に立」ち、去っていく女を見送るとき、上白石の歌声から滲み出るのは、男性のナルシズムと後悔だけでない。
女がそんな不器用な男にだんだんと愛想をつかして、別れを決意していった来し方といつかそんな男を懐かしむであろう行く末を確かに連想させる。

そして、「君は薔薇より美しい」では、昭和感満載の男を手玉にとる女の裏の顔が強調される。
「息をきらし胸をおさえて、久しぶりね」と笑顔で告げるのは、実は男を篭絡するための演技なのではないかと勘繰らせるほどだ。

上記のようなことを考えつつ、上白石の「勝手にしやがれ」でのやや低めの男らしい声音と、「君は薔薇より美しい」の愉快な歌声を楽しんでもらえたら幸いである。

山口百恵の「夢先案内人」を歌ったことの意味

4曲目には山口百恵の名曲「夢先案内人」をカバーしている。

音楽ジャーナリストの柴那典は、著作「平成のヒット曲」で山口百恵と安室奈美恵を重ね合わせ、こう述べている。

山口百恵と安室奈美恵。共に時代を象徴する2人の歌姫の去り際を比べることで、昭和から平成へと、社会が、そして女性の生き方がどう変わっていったかを考えることができるのではないだろうか。
柴那典「平成のヒット曲」P103より引用

「夢先案内人」の歌詞は、恋人との時間を幻想的に描く、幸せな内容だ。
上白石は、このアルバムの特設サイトでこの曲を選んだのは、歌詞が好きだからだと述べている。
それもあってか、私はこの歌を聴いていると、ついつい明日にでも上白石萌音が、山口百恵のように結婚を機に芸能界を去ってしまうのではと想像してしまう。

話は変わるが、2021年に上白石が主演を飾った朝ドラ「カムカムエブリバディ」は、女性の新しい生き方を描いたドラマであった。

柴が昭和から平成への女性の生き方の変化を山口百恵と安室奈美恵から考えるように、私は上白石萌音の活躍から令和の女性がこれからどうやって生きて、どんな幸せを掴んでいくのかを考えてしまうのだ。

このアルバムの世界観を決定づける「グッド・マイ・ラブ」「ガンダーラ」「さらば恋人」

このアルバムの曲に通底していると思うのだが、結構、AメロからBメロ、そしてサビへと至る起伏が緩やかな気がする。

音楽の用語について詳しくなくて、そんな音楽を何と呼んでいいのか分からないが、何というか「ガンダーラ」が代表するように単調な曲が多いような気がする。

それでも単調だからと言ってすぐに飽きてしまうことはなく、むしろ聴けば聴くほど、また聴きたくなるスルメのような曲が選出されている。

なかでも小題にあげた3曲は、単調な曲が多い一方、奥行きの深いこのアルバムの世界観を決定づけているように思う。

「グッド・マイ・ラブ」では、上白石の伸びのある美しい歌声とメロディが、閉店間際に流れる「蛍の光」のような寂しさを感じさせる。
そんな寂しさを認めなくて、この曲を聴いては、その寂しさから心を回復させるのだ。(永久機関だ)

「ガンダーラ」では、貧しい国の人々が存在するかも分からない理想郷を目指す歌詞を、童話を子供に語り聞かせるように歌い上げる。
そして、子供が絵本を繰り返し読むようせがむように、この曲を反復してしまう。

「さらば恋人」では、もはや(初心者には)Aメロ、Bメロ、サビの区別がつきにくいメロディで構成されているが、いつの間にか全体がサビのような錯覚に陥り、抜け出せなくなっている。
アルバムのトリを飾るのは、そんな「さらば恋人」だ。

何が言いたかったのかというと、このアルバムに選ばれた曲たち(特に上記に挙げた3曲)からは、歌い手が幼い頃から一緒に成長してきたような理解の深さを感じる。
そして、それが民藝品のような愛おしさを醸し出し、愛おしいものをずっと眺めるように、ずっと曲をリフレインしたい欲求に聴いている人を駆り立てているのではないか。
そう。ただ歌唱力がある人が歌っても出せない彼女のこだわりがこのアルバムには詰まっているのだ。

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あの歌 上白石萌音
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